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サウジアラビア ⑲日本とはちょっと違う日常些事 [中東の記]

砂漠の国土だけに人間の居住区であるコンパウンドにも「さそり」が日常的に出没している。私の家のガレージに不要となった段ボール箱を幾つかそのまま放置していたが、或る日子供がそれを動かすとさそりが2匹現れた。大騒ぎである。新聞紙を丸めて渾身の力で叩きのめす、さそりの動きはそれほど敏速でもないので慌てなければ退治できた。

在留邦人妻で勇敢な人がいた。彼女はさそりを見つけると生きたままビンに封じ込める。その後がすごい、さそりの入ったビンを電子レンジでチン!!さそりはその姿のまま昇天する。さそり乾物の完成だ。こういう退治方法を考え出したのはこのご夫人のみだった。

さそり.jpg

市内中心地の交差点角に韓国レストランがあった。ここの石焼ビビンバが評判で私たちも週に1-2度は利用するほどお世話になった。レストランの名前は「又来屋」と漢字で書いてあった。あたかも「またおいで」と言われているようでこのネーミングに引かれて通ったのもあったかもしれない。

他にも「パタヤビーチ」という名前のタイレストランもあった。ここのトムヤンクンは味に深みが今ひとつ足りないような気がしたが、あれこれ比べるほどの選択肢もないのでまあこんなものかと自己満足していた。

比較的多くの在留邦人に人気があったのは隣町ダンマンの中華レストランだった。ちょっとした歓送迎会をよくここで行った。豚肉も調味用アルコールもラードも使えない状況下で中の上レベルの味付けを出していたのはよほどコックの腕前が良かったのだろう。

日本からの食料品送付に対する検査はかなり厳しいものがあった。例えば豚の絵があるエースコックの製品はダメだし、当時一番びっくりしたのは「カルピス」が没収されたことだった。理由はごく微量のアルコールが検出されたことだった。そうか、カルピスは発酵飲料なのだと改めて思うと同時によくもまあ検出したものだと感心した次第。
カルピス.jpg

一週間遅れで日本の新聞が送付されて来るが広告欄の妖しげな部分は総て墨で黒く塗りつぶされていた。例えば女性の水着姿は勿論のこと、普通の服装でも女性の足や手の部分は塗りつぶされていた。サウジの検閲担当者もご苦労なことだなと思っていたら実は日本側で発送前に自主的に規制していると聞かされてそこまでやるのかとあきれた。

家の庭にはデーツの木があった。私と子供達は実が熟してくると採って食べていたが妻に見つかるとお目玉をくらった。というのもコンパウンドでは衛生面でやりすぎではないかと思えるほど徹底しており、ハエ、蚊、さそりなどを駆除するため頻繁に殺虫剤を撒いていた。デーツも白い霧状の殺虫剤の洗礼をいつも受けていたので妻は子供の健康面を心配していたのだ。

タグ:さそり
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