魯迅公園 [上海雑記]
90年代半ばの頃の追憶です。
中国上海の魯迅公園は、虹口区の戦前日本人が多く居住していた旧共同租界の近くにある。朝早くから夕方遅くまで多くの老人達が集まってくる。賑やかに麻雀卓を囲んでいるグループもあれば中国将棋を楽しんでいる人もいる。夫々の麻雀卓の周りには大勢の野次馬が熱心に観戦していた。
(麻雀卓とやじうま)
(中国将棋をする人)
右手に筆をもって何やら地面に書いている老人がいた。近づいてみると筆をバケツの水につけて水文字を書いていたのだ。50cm四方程度の碁盤に敷き詰められた敷石に鮮やかに一文字ずつ一心不乱に書いていた。書いてまもなく水は乾燥し字は消えてゆくが見る者をうならせるような達筆だった。近年建物の壁やシャッターへのいたずら書きを多く見かけるがどうせならこのような高尚な書き物をして欲しいものだ。
そして奥まった静かな場所に魯迅の墓がある。ここまで来ると人々の喧騒も聞こえずしばし時の流れが止まってしまうような錯覚を覚えた。
中国上海の魯迅公園は、虹口区の戦前日本人が多く居住していた旧共同租界の近くにある。朝早くから夕方遅くまで多くの老人達が集まってくる。賑やかに麻雀卓を囲んでいるグループもあれば中国将棋を楽しんでいる人もいる。夫々の麻雀卓の周りには大勢の野次馬が熱心に観戦していた。
(麻雀卓とやじうま)
(中国将棋をする人)
右手に筆をもって何やら地面に書いている老人がいた。近づいてみると筆をバケツの水につけて水文字を書いていたのだ。50cm四方程度の碁盤に敷き詰められた敷石に鮮やかに一文字ずつ一心不乱に書いていた。書いてまもなく水は乾燥し字は消えてゆくが見る者をうならせるような達筆だった。近年建物の壁やシャッターへのいたずら書きを多く見かけるがどうせならこのような高尚な書き物をして欲しいものだ。
そして奥まった静かな場所に魯迅の墓がある。ここまで来ると人々の喧騒も聞こえずしばし時の流れが止まってしまうような錯覚を覚えた。
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