SSブログ

上海の記 その④ 寮の活用 [中国の記]

工員は工場周辺の農家の息子だが事務所勤務者は地元のみならず上海から会社が用意したバスで通勤する者が多かった。総合職や管理職で自宅が遠い者や上海以外の出身者用に敷地内に寮を建設した。上海に自宅があり1時間程度で通勤できるのに月~金は寮生活し週末のみ自宅に帰る者がいたので何故だと聞いた。

中国では上海に限らず夫婦共稼ぎが圧倒的に多い為に誰が夕食を準備するかということが一大事となる。上海では圧倒的に妻の力が強く夕食は原則夫がつくるという家庭が多いという。この社員の家庭も例外ではなく夕食は夫である自分の役目だが自分は料理が下手でいつも妻からまずいと文句が出る。そこで新しく勤務する外資企業はとても忙しく残業も多いので週中は帰れないと妻に断り料理から開放されて喜んでいるのだと。色々事情はあるものです・・・(残業なんて殆ど無いのに)
上海-07.jpg
工場が本格操業始めてしばらく経った頃所在地の労働組合の上部組織の人間がやってきて当社でも早く組合を作れと督促してきた。共産国家の中国だしやむなしかと思いつつせめて穏便な組合を作ってもらおうかと工場長や総務課長等現地幹部に相談したところ、「組合は不要、自分達に益なし、会社と自分達が負担する組合費は地区共産党に一部上納され、しかも上部組織の許可が無ければ自由に使えないので組合を作っても意味が無い」とけんもほろろの回答だった。市場主義が発達してくると次第に国民の意識も変化するようです。
タグ:恐妻家
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。