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老人の朝 [上海雑記]

上海でも老人の朝は早い。市内各地の公園やビルの広場で早朝から三々五々集まってきた老人がおしゃべり、自己流体操、太極拳、社交ダンスなど夫々に分かれ、思い思いに時を過ごしている。中国の朝の風物詩として観光案内書にもよく記載されている風景だ。

日本の老人も朝は勿論早いが中国のように公園や広場に大勢出てくるようなことはない。この違いは長年の生活文化の違いなのかなあと漠然と考えていたが、或る日誰かに言われてなるほどそういうこともあるのかなと合点がいった事があった。日本の住居も広いとはいえないが上海のような中国都市部での住宅事情に比べればはるかにましと言える。30-50M2ほどの住居に老人と子供夫婦や孫が一緒に生活しているとそれはやはり狭く何かと不便なこともあろうことは想像に難くない。

そこで老人は気を利かせて朝早く外出し公園などで時をつぶす、子供夫婦に貴重な時間を提供するのだと、例え今日はあまり出て行きたくないなあと気分が優れないことがあっても、子供夫婦に気を使って気を取り直して出かけることも多いとの事。だから一旦外に出ると少なくとも1時間以上は時をつぶさなくてはならないのだと。老人は老人で一生懸命気を使っているようだ。

同じコインでも表から見るデザインと裏から見るデザインは全く異なる。

s-9.jpg

尚、中国では年老いた親の面倒を見るのは末っ子が多いようだ。親が年老いたときに長男よりも末っ子の方が若く体力もあり長く面度を見られるから自然の理にかなっていると聞いたことがある。なるほど、そういう考え方もあるのかと目からうろこで、長男の自分は弟にこの話しをしてやろうと思ったことがあったが、僅か2才違いでは五十歩百歩かなと思い直し話すのをやめた。

魯迅公園-麻雀.jpg
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