SSブログ

上海南駅から汽車に乗って [上海雑記]

ある年4月に杭州方面に小旅行に行った。

Ticket.jpg
上海駅.jpg

社内には日本と同様の優先席もあった。
漢字が共通しているので何となく意味が通じるのは面白い。
優先席.jpg

「上に天国あり、下に蘇州・杭州あり。(上有天堂、下有蘇杭。)」
杭州は春秋の昔から江南の中心地として繁栄してきた街で歴史的な名所旧跡が多くあるが、やはり何と言っても世界遺産となっている西湖周辺の風景がすばらしい。しっとりとした空気の中でゆったりと時間が流れる。大都会上海では得られない贅沢な空間だ。

西湖湖畔の一流ホテルで有名スポーツブランドの2級品即売会に遭遇した。ちょっと見には分からないような欠陥ならまだしも明らかに縫製不良と分かるような品が多く展示されていた。それでも市価の数分の一と言う安さに惹かれて飛ぶように売れていた。
偽物を高値でつかまされるよりは正々堂々としていいのかもしれない。

杭州-西湖.jpg
                   (西湖)

少し足を延ばせば紹興酒で有名な紹興市がある、ここは魯迅の生家があることでも有名だ。静かな掘割の広がる街で静寂の中にある。聞けば紹興市では車のクラクションは緊急時を除いて禁止されているとのこと、道理で上海のようなクラクションだらけの喧騒とは全くかけ離れた静かな文化都市の趣を呈していた。

昔日の面影を残す建物と掘割の風景の中で時がゆったりと流れていた。
紹興.jpg
            (紹興の掘割)

紹興から更に南に下れば寧波に至る。日本からの遣唐使はこの寧波に上陸しはるか長安を目指したという。時代が下って弘安の役ではここから日本に向けて何千もの船が出港していったが無事に帰ったのはごく僅かであった由。日本との交流歴史に於いても深い関係のある場所だ。

寧波には日本のN製鋼が中国との合弁でステンレス事業を展開しており、開業間もない頃初代総経理を表敬訪問したことがあった。当時の寧波は上海からも遠く、又、開業早々で様々な困難があったと思うが、彼は正に勝手の違う中国の諸制度と孤軍奮闘の戦をされていた。開拓者の日々はいつも厳しいが正当に評価されることは少ない。    


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

リスク分散雲南の旅 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。