SSブログ

雲南の旅 [上海雑記]

ある年の2月初旬に昆明、大理、麗江と雲南省へ旅してきた。日本や上海は厳寒の季節だが雲南のこれらの地域はまるで桃源郷を思わせるような気候温暖、見渡す限り菜の花が満開で風光明媚、そしてパイ族、ナシ族、チベット族等少数民族の生活の場でもあった。彼ら少数民族では観光客を相手に生計を立てている者も少なくない。中国には漢民族以外に55の少数民族がおり、中には人口が1000万を越す民族もいるし、歴史上この地域がどうして中国の一部なのかと疑問に思えるテリトリーもある。少なくとも高度の自治を約束しても良いような地域・民族が複数あるように思えるのだが。

上海-08.jpg
(大理の白族)
上海-13.jpg

省都昆明は観光客で一杯だ、中でも石林観光がポピュラーだ
上海-09.jpg

大理石で有名な大理を通って麗江に行った。500年前の明時代の街並みが今に残ることで有名で世界遺産にもなっている。90年代後半に既に欧米からここに移り住み定住している若者が少なからずいることに驚いた。ITの普及でこんな中国奥地にいても即時に世界と繋がっていられるのでとても便利であり、大都会に住まきゃならない理由は何もないというのである。ここ麗江で食べたうどんは住人気質と同様に優しい味がした。美味しかった。
麗江-うどんや.jpg
(麗江のうどん屋、鍋焼きうどん)

麗江.jpg
(麗江市内を流れる疎水)

現在の中国は沿岸部が大発展を遂げ、雲南省や四川省等内陸部は取り残されているが、悠久の歴史をひも解けばつい数百年前までの上海が貧しい漁村に過ぎなかったことでも分かるように現代の風景とは大きく異なる。黄河文明や揚子江文明が発達した地域から分かるように、中国の文明は内陸部の川沿いから勃興した。ここ雲南省の昆明、大理、麗江といった地域は気候温暖にして揚子江上流域でもあり古代より人々が住み着きやすい環境があったのだろう。

自分達も近視眼的に昨日今日の経験や状態のみを捉えてこの現状が明日、明後日、そして未来へと永遠に続くかのごとく錯覚しがちであるが歴史に学ぶことは多い。

nice!(2)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 2

コメント 1

ぼくあずさ

四川出身の清華大の女教授から雲南観光は温度差が小さい夏が
お勧めと云われたが、二月もよいのですね。
by ぼくあずさ (2012-11-02 10:53) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。